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ポポロクロイス☆クリスマス
2002年12月24日
著者:なのはな
イラスト:トモ、アキラ、なのはな

◆登場人物◆
* ピエトロ *
ちょっと寒がりの王子、未だにはっきりと決められない性格。
* ナルシア *
フローネルにすむ森の魔女、ピエトロの事となると一生懸命に。
* ギルダ *
ナルシアの義理の姉、ピエトロの事となると一生懸命なナルシアをみてちょっとため息がち。
* ジルバ *
ピエトロLOVE!!なお姫様。未だにピエトロの事を思っている。
* サニア *
ピエトロの母であり、民から慕われている王妃様。ピエトロの事をあたたかく見守っている。
* バウロ *
ちょっと意地悪さんな国王様であり、ピエトロの父上。ピエトロにちょっとしたいたずらを・・・
* エレナ *
お兄様大好きのお姫様。ちっちゃいけれど、にいさまの為なら一生懸命な女の子。
* ワルツ *
ジルバとルンバの尻にしかれている。ジルバにはとことん甘い。
* ナレーション *
ごく普通のナレーション。

◆作品構成◆
連載
※ 第2話の公開予定日は未定

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ポポロクロイス☆クリスマス
2002年12月24日
著者:なのはな
イラスト:トモ、アキラ、なのはな

〜ポポロクロイス〜
ポポロクロイスの季節も冬になり、草木は白い冷たい毛布をかぶり、
森の動物たちも眠り始めます。当たりには白く、丸いつぶがふっています。
  「わぁ〜〜、もう雪がふってる!きれいだなー。」
もうあたり1面真っ白の景色を眺めていました。栗毛の長い髪に、緑色の目。胸には紋章をつけています。
  「にいさま〜!雪ってどうしてさわるととけちゃうの??」
突然、、ピンクのドレスを着た小さな少女が、少年めがけて走ってきました。
  「エ、エレナ。それはね、雪も、元は水なんだよ。だから、
水の精霊さんが、毎年冬のような寒い時期になると、
こうして雪をふらせてくれるんだ。」
エレナと呼ばれた少女は首をかしげて、また聞き返しました。
  「じゃあ、なんで・・・雪は冷たいの??」
少年は、うっ、と喉をつまらせたような声をだしました。
  「そ、それは・・・エレナにはまだ・・・難しいよ。」
  「う〜ん、じゃーあ、エレがにいさまぐらいになったら、教えてくれる??」
  「う、うん。もちろんだよ、エレナ。さあ、母上の所へ行っといで。」
エレナはしばらく迷った顔をしていたが、急にぱっと明るい顔になりました。
  「うんっ、じゃーあ、にいさまも早く来てね!」
エレナはまるで嵐のように去っていきました。
  「ふう・・・。そういえば、今日は・・・」
少年もエレナの後につづいて、階段をおりました。
  「あら、ピエトロ、どうしたのですか?」
少年が玉座を通り過ぎようとしたとき、透き通るような優しい声がしました。
  「は、母上っ!ちょっとでかけてきますっ!!」
ピエトロと呼ばれた少年は、勢いよくかけていきました。
  「お待ちなさい、これを・・・ふふっ前にもいったでしょう。
女の子を誘うのに、何ももたないのは失礼ですよ。」
ピエトロはすべて読まれていたかのような顔をして、
次第に真っ赤になっていきました。
  「あっ、う、うん。じゃじゃあいいってくるよっ!!」
ピエトロは赤くなった顔を隠しながら走っていきました。
  「のう・・サニアよ。・・・ピエトロはまだ、あのくせは治っとらんのか。」
パウロといわれる国王は、ほぼ呆れ顔でいいました。
  「ふふっ、昔のあなたに、そっくりですわ。」
サニアという王妃は見守るように、そっと、目を閉じました。
〜フローネルの森〜
 
―・・コンコン・・―

  「おや、だれかしらねぇ、ナルシア、でておやり。」
  「あ、はい。」
ナルシアと呼ばれた少女は、ゆっくりと、戸を開けました。
  「ピエトロ!どうしたの?寒いでしょう、入って。」
  「う、うん。」
ピエトロは靴についた雪をはらい終えると、ナルシアについていきました。
  「どうしたの?」
ナルシアは上機嫌な声でききました。
  「実は・・・今日の6時からパーティがあるんだ。その、よかったら・・」
  「え?いっても・・・いいの?」
ナルシアは嬉しそうに目を輝かせました。それを見たピエトロは、
真っ赤になってしまいました。
  「う、うん。よかったらだけど・・・じゃあまた迎えに来るよ!!」
ピエトロは口ごもりながら走っていきました。
  「う、うん。ありがとう!!」
ナルシアも大声でピエトロにいいました。
  「ありがとう・・・ピエトロ・・・」
〜ポポロクロイス〜
  「あら、ピエトロ。お帰りなさい。どうでした?」
サニアはピエトロをみると、またにっこりとわらいました。
  「うん・・・6時に迎えにいきます。」
  「そうですか。でも、ナルシアさんだけでなく、 他の皆様もさっそたらどうですの?」
ピエトロがサニアをみると、サニアはいたずらっぽく笑っていました。
  「そうだ、ピエトロよ。ジルバ姫も招待したらどうだ。」
パウロは思い出したかのように手をポンッと叩きました。ピエトロが一瞬苦い顔をしたのを、サニアは見逃しませんでした。
  「では・・・早速招待してきます。」
  「ピエトロ・・・・」
ピエトロはかしこまったかのように軽くお辞儀をすると、 そのままマントを翻して歩いていきました。
  「あなた・・・まさか・・・」
  「なに、大丈夫じゃよ。サニア。ピエトロはいつかちゃんと、 想いを告げねばならぬ。それには今の季節が一番いい。それに・・・」
  「ふふっ、ロマンチック・・・ですわ。」
サニアとパウロの笑い声は、お城に響き渡りました。
モームがはぁ・・・王妃様と国王様は・・・と呆れているのも気にせずに・・・
  「ふう・・・寒いな・・」
ピエトロは1人で馬を走らせます。ピシャリとつめたい風が顔をうち、
ついたらすぐに、ピエトロは頬を抑えています。
  「急がなきゃ・・・」
〜ロマーナ〜
ロマーナのクリスマスの飾りにも目もくれず、 ピエトロはロマーナ城へ向かいます。
 
―…ジルバ、なんですその締りの無い動きは。
そんな風には教えてませんよ。…―
―…は、はいー!!ふえ〜ん。…―

  「この声は・・・」
ピエトロは久しぶりに聴いたジルバの声に、思わず笑みをみせました。
そんなピエトロに目を輝かせたのは、他でもないあのワルツ国王。
  「ピエトロ王子!いやー、ようこそおいでなさいました。で、本日はどのようなご用件かな?」
  「あの・・・6時からパーティをやるんです。それでよかったら・・」
ピエトロが招待をしようとする前に、ワルツ国王よりも早く、 返事を返す者がいました。
  「パーティ!?ポポロクロイスで!?6じぃ!!?行く!行くしか!!
いっきまっくりよ〜ん♪♪」
  「(わぁ・・・すごいや・・・)」
ピエトロはジルバのいきなりの登場にびっくりしましたが、
それと同時に昔とかわらない日々におもわず笑顔に。
  「で、では、また使いを・・・」
  「ピエトロ!!まってるわ♪ぜ〜〜ったい!
ピ・エ・ト・ロ・が!迎えに来てね〜ww」
  「えっ、迎えにってっ!!」
  「なんと、ピエトロ王子じきじきにお迎えに!ありがたいですなー。
では王子、まっていますぞ。」
ピエトロはあれよあれよと進んでいくことに、目を白黒させていました。
  「(どうしよう・・・6時にナルシアとジルバ・・・・)」
〜ポポロクロイス〜
  「・・・ただいま・・・」
  「あら、お帰りなさい。どうでした?」
  「6時に・・・」
  「ほほう、ではピエトロよ。ジルバ姫に怪我のないよう、 きちんとエスコートするのじゃぞ。」
ピエトロはうつむき加減で自分の部屋に戻りました。
  「どうしよう・・・ナルシアを迎えにいったら、ジルバだけでなく、ワルツ国王やルンバ王妃にも・・・かといって、ジルバたちを迎えに行っても・・・ナルシア・・・どうすればいいんだろう。僕やっぱり、決められないよ・・・ダメだな・・・僕は。これじゃあ2人ともを傷つけてしまう。僕なんか・・・」
  謎の声
―…なら、消えちゃう??…―

  「えっ?」
突然聞こえた声に一瞬戸惑いをみせましたが、
ピエトロはすぐに立ち上がりました。
  「誰だっ!」
  謎の声
―…ふぅ、ピエトロは、ナルシアをとるの?それとも、ジルバをとるの?…―

  「そっ、それは・・・」
  謎の声
―…決められないんだ。そりゃそうだよね。だって、2人とも・・・
・・・仲間だもの…―

  「・・・・・。」
  謎の声
―…今、自分を責めたでしょ。はっきりと決められない自分を・・
・・恨んだ・・でしょ…―

どこからか聞こえる声は、次第に大きくなっていきます。
まるで、どんどんおいつめるかのようです。
  謎の声
―…私、外に出たい。・・その体・・・ちょうだい、私が決めたげる…―

  「あら、ピエトロ。もう行くのですか?まだ早いですよ。」
サニアはまた変わらぬ微笑を見せる。しかし、その声に答えぬまま、 ピエトロは行ってしまいました。
  「・・・ピエトロ・・?」
〜フローネルの森〜
  「ピエトロ、遅いな・・・」
ナルシアはもう家の外に立っています。
しかし、ピエトロの気配はまったくありません。
〜ロマーナ〜
  「・・・ジルバ、これ以上またずに、もう向かいましょう。」
  「いやーっ!!!あと少しっあと少しで来るはずよ!」
 
「・・・ジルバ。」

  「は、はいーっ!!」
ジルバもロマーナの防寒着をきて外にたっています。
しかし、やっぱり、ピエトロの気配はありません。
  「((・・・もしかして・・ピエトロになにか・・・))」
ジルバとナルシアは、2人同時にそう考え、家を出ました。
〜ポポロクロイス〜
  「・・あっナルシア!」
  「ジルバさん!どうしてここに?ジルバさんも招待されたの?」
  「え、えぇそうよ。なんだナルシアも招待されたの。チェッ。」
  「・・・ジルバさん?ピエトロは・・・」
  「えっ!?ナルシアの所にもきてないのぉ!!?」
ジルバは大声を張り上げると落ち着きのない子供のようにわたわたしはじめました。
  「ピエトロがいないなんて・・・まずはお城にむかいましょう。
それからよ(なんでこうなるのよ!)」
ジルバとナルシアはお城に向かって歩きました。
  「こんばんは、サニア王妃」
  「お義母さま、ピエトロ王子はどちらに・・・」
ジルバの言葉を聞いて、サニアは申し訳なさそうな顔をみせました。
  「あら、こんばんは、ジルバさん、ナルシアさん、ピエトロには会っていないのですか?」
  「はい・・・『6時』に待ち合わせだったのですが・・」
  「え!?私達も『6時』よっ!絶対、決めたもの!」
サニアは2人の会話を聞いて、そうですか・・・と言い残すと、目を閉じました。
  「ピエトロ・・・ジルバさん、ナルシアさん、
ピエトロは確かに、2人に6時といったのですか?」
  「はい・・・」
ナルシアはうつむき加減でこたえました。
ジルバは我に返ったかのように申し訳なさそうな顔をしています。
  「私・・・勝手に決めちゃった。ピエトロの意見も聞かずに・・・私・・」
  「・・・そうですか。ピエトロはもしや・・・」
サニアはジルバに微笑みました。
  「ジルバさん、そんな悲しい顔をみせてはいけませんよ。ロマーナの人々も心配します。ジルバさんはジルバさんらしく、明るく、前向きに・・・ね。」
  「お義母様・・・私、かならずピエトロを探し出してみせます!」
  「わ、私もがんばりますっ!!」
ジルバとナルシアは早速お城を飛び出していきました。
ピエトロの行方を探しに。
  「あなた・・・」
  「うむ、これも、ピエトロに・・・ナルシアやジルバに課せられた試練じゃよ・・・しかし、ちと辛すぎるのう・・・」
  「えぇ・・・大丈夫、あの子たちには・・・未来という名の・・・
・・・希望がありますわ。」
ピエトロ達の事などつゆしらず、雪はポポロクロイスの人々を和ませます。
  「メリークリスマス!!」
  「エレねっサンタさんにお願いしたの!エレっエレ・・・
にいさまが帰ってくるようにってお願いしたの。」
  「エレナ・・・ピエトロは・・・ピエトロは、かならず、帰ってきますよ。 必ず・・・」
ちょと涙を目にためて、でも、エレナはサニアに笑顔をみせました。
  「うんっ!エレはまってるの、あきらめないでまつの。
だって、にいさまいつもいってたもん、あきらめちゃだめって。」
エレナはそういって、食事をたべました。パウロはワルツとの話に花が咲き、サニアはルンバとの話に花が咲き・・・それでも、今年のクリスマスは、どこか寂しそうに・・・雪を降らせました。
〜 fin 〜


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