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〜雪の降る道〜
2003年1月20日
著者:羅内リナ
イラスト:羅内リナ
◆登場人物◆
* ピエトロ *
14歳となったピエトロ。
城に引きこもって勉強の毎日。
* ナルシア *
15歳となったナルシア。
ピエトロと会えない日々に退屈している。
* モーム *
いっつもカンカンに怒ってる。
* サニア *
この頃勉強に励んできたピエトロに、
もっとがんばってほしいと願っている。
* エレナ *
兄一筋。
* ギルダ *
タキネン村の人に、
依頼を頼まれて大変そうな人。
* 妖精 *
かけはしの泉にいる妖精。
* ナレーション *
ごく普通のナレーション。
◆作品構成◆
第1話、第2話
第1話へ進む...
〜雪の降る道【第1話】〜
2003年1月20日
著者:羅内リナ
イラスト:羅内リナ
「………朝だ…」
窓の外からは、小鳥の声。
とても楽しそうに唄っている―…
「ピエトロ王子!ピエトロ王子、おきてますかっ?」
「モームさん…?」
ドアの外から聞こえる、モームの少し怒った声。
また寝坊してしまったかな…と、時計に目をやるピエトロ。
「あ…寝坊だ。」
「王子ッ!おはようございますっ」
「おはよう、モームさん。」
また、笑顔でごまかすピエトロ。
モームは、カンカンに怒っている。
「ピエトロ王子ッ!少しは自覚してくださいよっ、
いずれは王になる身。少しはキチンと…!!」
「わかってるよ。それに、仕方ないじゃないか。
昨日は、夜遅くまでちゃーんと勉強してたんだからっ!」
事実を述べたピエトロ。
それには、モームでも反論できずに...
「…わかりましたっ。今日は許してあげますがっ!
明日も寝坊したら…覚悟しなさい!」
そういい残して、その場を去っていくモーム。
はぁ…と、1回ため息をついて服を着替えた。そして、
朝食を食べる為に部屋をでる。
「あ…雪だ。」
窓に目をやったピエトロが初めて気づく。
ポポロクロイスは、一面銀世界となる。子供たちは、
今年初めてふった雪にはしゃぎ、驚いている。
「いいなぁ……でも、無理…カナ」
階段をおりていった。
おりた先には、サニアがエレナと歩いていた。
「お母さんッ、どうしたの?」
「あら、ピエトロおはよう。
ちょっとね、エレナが外にいきたーいっていうから、
連れて行ってたのよ…ちょうど、私も少し外に出たかったから。」
「そうなんだ…寒かった?」
「兄さま、おはよぉ!あのね、雪がね、とってもきれーなのっ。
きらきらひかっててね…」
「うんうん、楽しかったんだね。」
「うん!にいさまも、あそぼぉよ」
「ふふ、ピエトロは、これからお勉強しなくちゃいけないの。
だから、また今度よ。」
「……勉強…」
窓の外を見る。まだ雪は止んでいない…
ふと、ナルシアが頭に浮かんだ。
「ピエトロ?何をぼーっとしてるのですか…
早く、朝食をとってきなさい。」
「あ…はい、お母さん。」
少ししずんだ顔をして、その場を去っていった。
「ギルダ姉さん、雪だわ…」
「あぁ、そうだね。雪だね。」
ナルシアの言葉に、少し冷たく反応するギルダ。
ナルシアは、少し頬を膨らました。
「ギルダ姉さん…外いってきてもいい?」
「いいが、ピエトロのところは駄目だよッ。」
「何で?」
「ピエトロだって、ポポロクロイス国の王子だ。
今の時期は勉強していだろう?邪魔しに行くなんて―…」
「いってきまーす♪」
聞かないフリをして、ホウキをかっとばして
その場を去っていく。
ギルダは、あきれてため息をついた。
「…寒い……ピエトロ、大丈夫かなぁ。」
頭の中はピエトロだらけだ。
かけはしの泉へくると、ホウキを木にかける。
「あら、ナルシア!こんな寒い中に何しに?」
「妖精さんこそ寒くないの?」
少し意地悪っぽくいいながら、いつもの所へ足を伸ばす。
「寒…くないわけでもないけど…」
「ふふ、寒いのね。」
「ピエトロ…こないと思うわよ。」
「えっ…わっ、私は…そんな、期待してないわよっ」
ピエトロの話題になると、あせりだすのがナルシア。
顔を少し赤らめる。
「…でも、どっかで期待してるでしょう?
ピエトロが、会いに来てくれるのを……」
「……うん。」
雪を溶かしてしまいそうなぐらい、顔を紅くする。
妖精はため息をついた。
「いつまでたっても、『ピエトロ…vvv』なのね。
何か他にはないの?」
「他には…って…?」
「…いや、なんでもない。聞かなかったことにして」
妖精は、頭を抱えて、また深いため息をついた。
〜 つづく 〜
第2話へ進む...
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